● ●統合失調症● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

 

 統合失調症は青年期に好発する原因不明の精神病です。

発症は遺伝的要素と環境因子の相互作用によると考えられており精神病のうちで 最も頻度の高い重症な疾患です。

 

 症状としては、特有の思考障害・不適切な感情と意欲・自閉的・一風変わった生活態度・幻覚・妄想等の異常体験・病識の欠如等が見られます。社会的・職業に適応しにくい傾向あります。意識は鮮明で一般的な知能は保たれている場合もあります。

       

        

  発症は20際前後が主で16歳から40歳までが発病危険年齢です。

 

 詳しい原因は分かっておらず、治療は入院、通院治療・薬物治療が主流となります。無理なカウンセリングより、統合失調症の疑いがある場合、先ずは受診しましょう。

        

● ●欝病● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

   

  うつ病は感情の抑うつで悲観的感情が、ある期間持続する状態です。思考内容は自責的で時に他罰的です。

 

   発症年齢は主に思春期以降であり、加齢と共に発症数が増える事が特徴的で、原因は発病しやすい遺伝的素質と環境要因が複合していると考えられています。

      

   主な症状として、活動低下・食欲低下・体重減少・性欲減退が見られます。睡眠障害も見られ(朝早く目が覚めたり、夕方には改善する等)も見られ、全般的には朝方上状態が悪く、夕方には改善する等、症状が1日の時間帯で変化する場合もあります。

 

 治療には、薬物療法・環境調整・心理療法(認知行動療法・カウンセリング)を合わせて行う事となります。

     

● ●双極性障害● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

 

 気分が病的に高まる「躁状態」と気分が酷く落ち込む「うつ状態」とが繰り返し現れる病気です。以前は躁鬱病と言われていました。

 

 1型(躁状態が重い)と2型(軽躁状態しかない)があり、いずれも感情は爽快で精神的な興奮が見られます。楽天的な思考内容が見られ、活動性の亢進(高ぶり)、多弁が特徴的です。睡眠時間が極端に短縮し、疲労も感じにくい状態が良く見られます。

     

 原因は遺伝的素質と環境要因が複合していると考えられています。

 

 治療は薬物療法と心理療法(カウンセリング、認知行動療法)生活の見直し(対人関係、社会リズム療法)が主流となります。

  

● ●神経症● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

  

 神経症の症状の中核は「不安」です。この不安は不安症状が異常に強く出て来たり、不安を感じる期間が異常に長い等、病的不安、精神症状が主体として現れて来ます。

 

 明らかな器質的基盤を持たない精神障害で(例えば、原因が分からない、「不安」や「恐怖心」の事です。)障害が人格全般に及ばす、程度が軽いのが特徴です。

 

 かなりの洞察力と現実的検討能力を持ち、普通の自分の病的な主観的体験と外界の現実を混同する事は有りません。

 

 主な症状は、うつ症状・過度の不安・ヒステリー症状・恐怖症状・強迫症状が有ります。

 

 神経症の状態には4つあり、

             (不安状態ーパニック障害・全般性不安障害)

       (恐怖状態ー広場恐怖・対人恐怖・疾病恐怖等)

       (強迫状態ー強迫性障害)

       (環境状態ー急性ストレズ反応・心理的外傷後ストレス障害PTSD)

                   があります。

 

治療には薬物療法と心理療法(カウンセリング、認知行動療法、エクスポージャー等)が有効となります。

 

● ●心身症● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 

  

  心理、社会的因子が発症要因となる身体疾患状態をいいます。神経症と似ていますが、心身症は身体症状が主体です。

 

 簡単に言うと、精神的なストレスから生じる身体的変化の事です。

     

 主な症状に頭痛・摂食障害・不眠症・円形脱毛症・気管支喘息・狭心症・十二指腸潰瘍・慢性蕁麻疹・アトピー性皮膚炎・更年期障害等もそうです。

 

 心身症に強い影響があるのは「ストレス」です。自律神経や免疫機能に変調をきたします。

 

 主な治療は薬物療法と心理療法(カウンセリング)となります。

 

● ●人格障害● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

 

   行動の不適応状態が顕著で、思春期前後の成長期に多く見られます。一見性格の偏りにも見えますが、内容には傾向があり、原因は遺伝と環境の相互作用の結果であるとされています。

 

 妄想性人格障害

(人を信用せず、挫折体験や他人から受けた拒絶に過度に反応します。自己権利の過剰な主張・過度の自尊心の高さ・嫉妬深さ・攻撃的が特徴です。)

 

 統合失調質人格障害

(他人との感情的接触を避け、孤立・空想的・内向的な性格偏向を示す事です。感情表現が乏しく、温かみや優しさが感じの賞賛や批判に非常に敏感であることも特徴です。)

 

 反社会性人格障害

(社会的義務、ルールを無視して他人を思いやる事をしません。激しい攻撃性や冷淡な無関心を示します。社会から逸脱しているので矯正しにくいのが特徴です。)

 

 境界性人格障害

(感情が不安的で、不安・怒り・焦り・抑鬱等が見られます。慢性的な空虚感があり、衝動的な浪費・自傷行為自己の目的の為に他人を利用する。等が有ります。孤独に耐えられず常に誰かを引きつけておこうとする傾向も見られます。 

 

 自己愛性人格障害

(自分の才能、特殊性を強調し、絶えず人の注目や賞賛を求める事です。他者の感情は無視し、自分の失敗に関しては激怒したり、屈辱を強く感じる等の過度の感情が生じやすいのが特徴です。他人に特別の行為を期待し、他者を利用したりする事も有ります。

 

 治療には薬物療法と心理療法(カウンセリング等)が主流になります。 

      

● ●依存症● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●

 

依存症とは、心の空白を埋めたい為にストレスから逃れたい為に、人や物質等の何かに依存し、自分でもやめられなくなる状態の事をいいます。行為や思考のコントロール障害です。依存症は本人の健康や生活を蝕むだけでは無く、家族や周囲を巻き込んで混乱を招く重い病気です。放置しておくと雪だるま式に障害が大きくなってしまいます。

 

依存には「良い依存」と「悪い依存」が有ります。良い依存は成長と共に自立へと繋がりますが、悪い依存は依存症へと進む恐れが有ります。

 

(良い依存)主体的のある人間として相手を尊重しながら、お互いに助け合い、支え合います。相手と程よい間合いが良い依存でいられます。又良い依存は成熟して行きます。

 

(悪い依存)自分が安心や満足を得られない為に、常に相手にしがみついたり、相手を支配したり束縛したりする事です。

 

(中毒)  悪い依存が続いた結果肉体的、精神的に障害され、生きるのに耐え難い様な状態になる事です。

 

依存の種類には

(プロセスへの依存)ギャンブル・買い物・仕事・インターネット・携帯メール・嘘や悪口・痴漢・万引き・恋愛・セックス・リストカット等。

(人への依存)DVードメスティックバイオレンス・児童虐待・パトロン・共依存・教祖等

(物質への依存)アルコール・タバコ・過食・ドラッグ等 

 

 いずれの場合も薬物療法(通院、入院治療)が不可欠です。その上で心理療法等の依存対象にあった療法を受ける事が必須となります。自己判断せず早めに先ずは受診しましょう。

 

● ●主に児童・青年期に多い障害● ● ● ● ● ● ●


広汎性発達障害 

(自閉症)コミュニケーション、対人障害が顕著に現れます。常同行動(同じ行動を繰り返す)のも特徴です。

知的能力として周囲の状況判断を正しく認識出来ない・機械的暗記等に優れているがあり知能は極めて優秀なものから、極めて劣るものと幅広く知的レベルの高いものを高次自閉症と呼びます。

 

(アスペルガー症候群)自閉症の諸症状は備えていますが、言葉の遅れが殆ど見られず、発達水準の高い自閉症と考えられています。今の所原因は不明で自閉的精神病とも呼ばれています。

集団の暗黙のルールが理解出来ず集団行動をとりにくいのが特徴です。思春期等ある程度成長した後、対人関係面で問題が生じ、アスペルガー症候群と診断させることがあります。

 

学習障害

基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、書く、計算する、推論する等の特定の能力の習得と使用に著しい困難を示す、様々な障害をさすものとされています。

周囲から十分に理解されにくく、いじめやからかいの対象になり易いです。このた為、不登校や暴力行為を示す事が有ります。

 

多動性障害

幼児期から多動と注意散漫が目立つ状態の事をいいます。「不注意」「多動性」「衝動性」が主症状です。

脳の微細な構造的、機能的、発達異常等の生物学的要因と環境要因の両方が関与している可能性があります。

 

チック障害

チックとは突発的で反復的、常同的な運動あるいは発生を呈するものです。成人よりも児童に多く見られ女児よりも男児に多いのが特徴です。

肩をすくめる・まばたき・急に首をひねる・鼻を鳴らす・咳をする・状況に合わない単語を繰り替えす・汚言症等

 

児童虐待

保護者のより子供に加えられる身体的・心理的・性的な虐待を言います。

身体的虐待・心理的虐待・性的虐待・ネグレクト等。

 

摂食障害

神経性無食欲症(自発的で極端な摂食制限と体重減症)自分で痩せすぎているとは自覚せず、更に痩せようと強い願望を抱いている事です。

神経性大食症 (短時間に大量の食べ物を食べるむちゃ食いが見られ、自分の意思では止められない状況に陥ります。)自己挫折感が根底に流抑鬱状態や嫌悪感に陥ります。

 

治療には薬物療法と心理療法や施設でのケアサポート等複合的な医療と福祉からのサポートが必要となって来ます。

 

 

 

~精神の病気といってもここに挙げる意外にもあり、様々です。カウンセリングでだけで対応出来る場合と、特に「精神病」となる場合はカウンセリングだけでは補い切れない事も有ります。クライアント様にとって一番良い方法を常に一緒に考えながら、良いサポートとなるように努めております。            naturalheart~